サネ加工について
「サネ」とは、木材や合板などの板材の接合方法の一つで、板の端に加工を施し、組み合わせる技術です。
この加工により、接合部分が強化され、平滑な面を作ることができます。
フローリングやパネリングには用途や施工箇所に応じて様々な形状がございますが、弊社仕様のモルダー加工機では、両サイドのサネや裏溝、表面を同時に仕上げ、サネ幅や板厚など細かく設定が可能です。
加工形状の一例
本実(ほんざね)
木材同士を接合するための伝統的な加工方法で、片方の木材に凸(オス)、もう片方に凹(メス)の形状を作り、組み合わせて接合します。サネとは「舌(した)」を意味し、木材の一方に出っ張りをつけ、もう一方に溝を掘ることで互いに噛み合う構造です。木材の接合が非常に強固で、隙間ができにくく、床材や壁材などに多用されます。
本実(ほんざね)目透かし
本サネ加工に似た方法ですが、木材を接合する際に意図的に目透かし(わずかな隙間)を設ける加工方法です。この隙間により、デザイン上の効果を狙い、陰影をつけたり、ラインを強調する目的で使われます。デザイン性が高く、モダンなインテリアや外壁材に多用されます。接合部分に空間が生まれ、すっきりとした美しい仕上がりになります。
相決り(あいじゃくり)
2枚の木材の接合面に互いに合わせた溝(シャクリ)を設け、はめ込むように接合する加工方法です。通常、片方の木材にL字型の溝を掘り、もう片方の木材もそれに合わせたL字の段差を作ります。木材同士がずれることなく、しっかりと接合できるため、強度のある組み立てが可能で、建具や枠組みなどに多用されます。
板材へは裏溝の有無がお選びいただけます。木材は湿気や温度の変化によって収縮や膨張を繰り返すことで、反ったり変形したりすることがあります。裏溝を設けることで、木材の動きを分散させ、反りや曲がりを防ぐ効果がございます。